ベランダ塗装の剥がれはDIYで直せる?原因・補修手順・業者に頼む費用の目安
この記事の結論
- ベランダの塗装の剥がれは、多くの場合、防水層を守る表面のトップコートが寿命を迎えたサインです。
- 剥がれが表面だけで、下の防水層に傷みがなければ、トップコートの塗り直しはDIYでもできます。材料と道具で1〜2万円ほどです。
- 膨れ・ひび割れ・下地が見えている・雨漏りがあるときは、防水層まで傷んでいます。DIYで塗っても直らないので、業者に相談しましょう。
- 業者に頼む場合、一般的なベランダ(約10㎡)で、トップコートの塗り直しは約3〜7万円、防水層からのやり直しは約10〜25万円が目安です。
「ベランダの床の塗装がペリペリ剥がれてきた」「自分で塗り直しても大丈夫?」という方に向けて、剥がれの原因、DIYで直せる範囲と手順、業者に頼む場合の費用をまとめました。
ベランダの塗装が剥がれる主な原因
ベランダの床は、雨水を防ぐ防水層と、その防水層を紫外線やすり減りから守るトップコートの2層でできています。「塗装の剥がれ」と呼ばれるものの多くは、上のトップコートが剥がれている状態です。
| 原因 | 起きやすい状態 |
|---|---|
| トップコートの寿命 | 前回の塗装から5年以上たち、色あせや細かいひびのあとに剥がれてくる |
| 下地処理の不足・塗料の相性 | 塗ってから1〜2年の早い時期に、広い範囲で剥がれる |
| 水たまり・排水口の詰まり | 排水口のまわりや、水がたまりやすい場所から剥がれる |
| すり減り・物の重み | 出入り口の前、物干し台やエアコン室外機の脚の下だけ傷む |
| 防水層そのものの劣化 | 剥がれの下に膨れ・ひび・黒っぽい下地が見える |
まず確認:剥がれているのは「トップコート」か「防水層」か
DIYで直せるかどうかは、どの層まで傷んでいるかで決まります。次の表で確かめてください。
| 見た目の症状 | 傷んでいる層 | DIY |
|---|---|---|
| 色あせ、表面のザラつき、薄い皮がむけるような剥がれ | トップコート | できる |
| 剥がれた下に、なめらかでかたい面(防水層)が見えている | トップコート | できる |
| 押すとふくらんでいる、ブヨブヨする(膨れ) | 防水層 | できない |
| 防水層にひび割れ・亀裂がある | 防水層 | できない |
| ガラス繊維のマットや、木・コンクリートの下地が見えている | 防水層・下地 | できない |
| 下の部屋の天井にしみがある、雨の後に室内がかび臭い | 防水層(雨漏り) | できない |
ベランダの防水には主にFRP防水(ガラス繊維で補強したかたい防水)、ウレタン防水(ゴムのような弾力のある防水)、シート防水(塩ビやゴムのシートを貼る防水)があります。戸建て住宅のベランダはFRP防水が多く、種類によって合うトップコートが違います。
DIYで直せる範囲・直してはいけないケース
DIYで直せるのは、トップコートだけが剥がれている場合です。防水層に傷みがある状態でトップコートを塗っても、水の侵入は止まりません。表面がきれいに見える分、かえって発見が遅れることもあります。
こんなときはDIYをやめて、業者に相談を
- 膨れ、ひび割れ、防水層の破れがある
- ガラス繊維や下地の木・コンクリートが見えている
- 下の部屋の天井や壁に、しみや雨漏りがある
- 前回の塗装から1〜2年で、広い範囲が剥がれた(下地の問題が疑われる)
- 防水の種類(FRP・ウレタン・シート)が分からない
トップコートをDIYで塗り直す手順
晴れが2〜3日続き、気温5℃以上の日を選びます。作業はおおむね1〜2日、乾燥を含めて2〜3日みておきましょう。
- 片付けと清掃:物をすべて出し、ほうきとブラシで砂やコケを落とします。排水口の詰まりも取り除きます
- 剥がれかけた塗膜を落とす:浮いているトップコートを、皮すきやサンドペーパーで取り除きます。防水層を傷つけないように軽く行います
- 水洗いと乾燥:水で洗い流し、丸1日ほどしっかり乾かします。湿ったまま塗ると、また剥がれる原因になります
- 目荒らし:残っている塗膜の表面をサンドペーパーで軽くこすり、新しい塗料がつきやすいようにします。削りかすは掃除機やぞうきんで取ります
- 養生(マスキング):壁の立ち上がり、サッシ、排水口のまわりをマスキングテープで保護します
- プライマー(下塗り):製品の説明で必要とされている場合は、トップコートの前に専用のプライマーを塗ります
- トップコートを2回塗る:ローラーで薄く均一に塗り、説明書の時間をあけて2回目を塗ります。厚く塗りすぎるとひび割れの原因になります
- 乾燥:完全に乾くまで歩かないようにします。物を戻すのは、製品の説明にある時間がたってからです
材料を選ぶときのポイント
- 防水の種類に合ったトップコートを選ぶ:FRP用・ウレタン用など、製品の「適用下地」に今のベランダの防水が入っているか確認します。合わないものを塗ると、すぐに剥がれます
- 必要な量を面積から計算する:缶に書かれた「1缶で塗れる面積」と、ベランダの広さ(縦×横)を比べ、2回塗り分を用意します
- 費用の目安:一般的なベランダ(約10㎡)なら、トップコート・プライマー・ローラー・マスキングテープなどで1〜2万円ほどです
業者に頼む場合の費用相場
防水の種類と工事の内容ごとの、1㎡あたりの目安です。
| 工事の内容 | 1㎡あたりの目安 |
|---|---|
| トップコートの塗り直し | 1,500〜3,000円 |
| ウレタン防水(防水層からやり直し) | 3,000〜7,000円 |
| FRP防水(防水層からやり直し) | 4,000〜10,000円 |
| シート防水(防水層からやり直し) | 3,000〜8,000円 |
ベランダは面積が小さいため、㎡単価をかけた金額より、下地処理・養生・諸経費や最低料金の割合が大きくなります。一般的なベランダ(約10㎡)の総額は、次のくらいが目安です。
- トップコートの塗り直し:約3〜7万円
- 防水層からのやり直し:約10〜25万円(傷み具合や防水の種類による)
1階のベランダや、室内から出られる2階のベランダは、多くの場合、足場は不要です。外壁塗装と同じ時期に行うと、まとめて見積もりが取れ、点検も一度で済みます。外壁を一部だけ直す場合の費用は外壁塗装を一部だけ頼む費用相場で紹介しています。
剥がれを放置するとどうなる?
トップコートが剥がれると、むき出しになった防水層が紫外線や雨で直接傷みます。防水層まで劣化すると、雨水が下地に入り、下の部屋の雨漏りや、床下の木材の腐れにつながります。
トップコートの塗り直しで済む段階なら数万円ですが、防水層や下地まで直すことになると、費用は数倍になります。剥がれに気づいたら、早めに状態を確かめましょう。雨漏りが疑われるときは雨漏り診断もご覧ください。
剥がれを防ぐメンテナンス
- トップコートは5年前後で塗り直す:日当たりのよいベランダほど傷みが早く進みます
- 排水口を月に1回は掃除する:落ち葉や砂の詰まりは、水たまりと剥がれの大きな原因です。詳しくはベランダの排水口の詰まり対策で紹介しています
- 重い物や家具の脚には板やマットを敷く:一点に重みがかかると、塗膜がすり減りやすくなります
- 人工芝やすのこは、ときどき外して乾かす:下が湿ったままだと、塗膜が傷みやすくなります
- 年に1回は全体を見る:色あせ、ひび、膨れがないか確かめます
よくある質問(FAQ)
Q. ベランダの塗装が剥がれたら、自分で塗り直しても大丈夫ですか?
A. 剥がれが表面のトップコートだけで、下の防水層に膨れやひび割れがなければ、DIYで塗り直せます。防水層まで傷んでいる場合や、雨漏りがある場合は、業者に相談しましょう。
Q. DIYでトップコートを塗り直す費用はいくらですか?
A. 一般的なベランダ(約10㎡)なら、トップコート・プライマー・ローラーなどの材料と道具で1〜2万円ほどです。
Q. 業者にベランダの防水を頼むといくらかかりますか?
A. 約10㎡のベランダで、トップコートの塗り直しは約3〜7万円、防水層からのやり直しは約10〜25万円が目安です。防水の種類や傷み具合で変わります。
Q. 塗り直したのに、すぐ剥がれてしまったのはなぜですか?
A. 汚れや湿気が残ったまま塗った、防水の種類に合わないトップコートを使った、厚く塗りすぎた、などが主な原因です。下地の防水層が傷んでいる可能性もあります。
Q. ベランダのトップコートは何年ごとに塗り直せばいいですか?
A. 5年前後が目安です。日当たりがよい、人の出入りが多いベランダは、早めに傷むことがあります。
Q. ベランダの防水の種類はどうやって見分けますか?
A. 表面がかたくツルッとしていればFRP防水、少し弾力があればウレタン防水、シートのつなぎ目があればシート防水のことが多いです。新築時の図面や仕様書にも書かれています。迷うときは業者に確認しましょう。
Q. ベランダまわりのコーキングだけ直すといくらですか?
A. コーキングの打ち替えは1mあたり900〜1,200円ほどが目安ですが、ベランダまわりの数mだけの補修でも、出張費などの最低料金がかかります。外壁や防水の工事と一緒に行うと割安です。
Q. 雨漏りしている場合も、トップコートを塗れば直りますか?
A. 直りません。雨漏りは防水層や下地まで水が入っているサインなので、原因の場所を調べてから補修する必要があります。
まとめ
- ベランダの塗装の剥がれは、多くの場合、表面のトップコートの寿命が原因です。
- トップコートだけの剥がれならDIYで塗り直せます。材料と道具で1〜2万円ほどです。
- 膨れ・ひび割れ・下地が見えている・雨漏りがあるときは、DIYでは直りません。
- 業者に頼む場合、約10㎡でトップコートの塗り直しは約3〜7万円、防水層からのやり直しは約10〜25万円が目安です。
- トップコートは5年前後で塗り直し、排水口の掃除を習慣にすると長持ちします。
「DIYで大丈夫か見てほしい」というご相談も受け付けています。おうち工房の無料診断をご利用ください。
電話:049-272-7005(9:00-19:00、土日祝休み)/お問い合わせフォーム
この記事の監修者
遠矢 慎(とおや しん)
株式会社Vamola 代表取締役/おうち工房 代表
資格:外壁診断士、雨漏り診断士、窯業サイディング診断士、外壁アドバイザー
所在地:埼玉県鶴ヶ島市富士見 電話:049-272-7005(9:00-19:00)
情報の確認日:2026年10月1日。費用は一般的な戸建て住宅のベランダ(約10㎡)を想定した目安です。
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