外壁のひび割れを放置するとどうなる?原因・種類・補修方法を解説
「外壁にひびが入っている…」軽いひびでも放置は危険です。雨漏り・構造体の腐食につながる前に対処しましょう。
まずはこの数字を見てください
ひび割れ(クラック)を放置した場合の放置リスクTOP4
- 1位
雨漏り発生
外壁材のひびから雨水が浸入し、室内への雨漏りが発生します。
- 2位
構造体の腐食
壁内部の木造構造体が腐食し、建物の耐久性・耐震性が低下します。
- 3位
カビ・シロアリ被害
湿気が溜まった壁内部はカビ・シロアリの温床になります。
- 4位
修繕費用の増大
早期対処なら80〜150万円が、放置すると200〜500万円以上になります。
外壁のひび割れ(クラック)とは?
外壁のひび割れ(クラック)は、外壁塗装の劣化・地震・建物の経年変化・施工不良などが原因で発生します。ひびの幅・深さ・種類によってリスクが異なりますが、放置すると雨水が浸入し、外壁材や構造体の腐食・雨漏りにつながります。
外壁のひびは大きく分けて「ヘアクラック」と「構造クラック」の2種類があります。ヘアクラックは幅0.3mm未満の細いひびで、表面的な塗膜のひびです。すぐに雨漏りにつながるわけではありませんが、放置すると広がり構造クラックに発展します。構造クラックは幅0.3mm以上のひびで、外壁材まで達している場合があります。雨水が浸入しやすく、早急な補修が必要です。
ひびが発生する原因はさまざまです。最も多いのが塗膜の経年劣化です。外壁塗装の耐用年数が過ぎると塗膜が硬化・収縮し、ひびが入ります。次に多いのが地震・振動による影響です。地震や交通振動で建物が揺れると、外壁材にひびが入ることがあります。また、施工不良(下地処理の不足・塗料の希釈過多・乾燥時間の不足など)も原因になります。さらに、建物の不同沈下(地盤が不均一に沈む現象)でひびが発生することもあります。
ひびの発生しやすい場所は、窓・ドアの角部分(応力が集中しやすい)、外壁材の継ぎ目(目地部分)、南面・西面(日当たりが良く塗膜の劣化が早い)などです。これらの場所を重点的にチェックすることで、早期発見につながります。
ひび割れを放置した場合の深刻なリスク
外壁のひびを放置すると、時間の経過とともに深刻な被害が拡大します。「小さなひびだから大丈夫」と思っていると、気づいたときには大規模な修繕が必要になっていることがあります。
最初のリスクは雨水の浸入です。幅0.3mm以上のひびからは雨水が浸入します。浸入した雨水は外壁材内部に溜まり、乾燥と湿潤を繰り返すことで外壁材を内部から劣化させます。特にモルタル外壁・窯業系サイディングは水分を吸収しやすく、劣化が急速に進みます。
次のリスクはひびの拡大です。ひびを放置すると、雨水の浸入・凍結融解(冬に浸入した水が凍って膨張し、ひびを広げる現象)・地震などによってひびが広がります。ヘアクラックが構造クラックに発展し、外壁材が崩落する危険性もあります。
ひびが深くなると、断熱性・気密性が低下します。ひびから外気が入り込み、室内の温度管理が難しくなります。冷暖房効率が悪化し、光熱費が増加します。また、外気とともに花粉・ほこり・虫などが室内に入り込む原因にもなります。
最も深刻なリスクは構造体の腐食です。ひびから浸入した雨水が壁内部の木造構造体(柱・梁・土台)を腐食させます。構造体が腐食すると建物の耐久性・耐震性が著しく低下します。地震の際に倒壊するリスクが高まり、人命に関わる問題になります。構造体の補修は大規模な工事が必要で、費用は数百万円〜数千万円に及ぶことがあります。
また、湿気が溜まった壁内部はシロアリの温床になります。シロアリは木造の構造体を食い荒らし、建物の耐久性を根本から損ないます。シロアリ被害が進むと、外壁の修繕だけでは対処できず、構造体の補修・シロアリ駆除が必要になります。シロアリ駆除の費用は数十万円〜数百万円かかることがあります。
ひび割れの種類と補修方法
ひびの種類によって適切な補修方法が異なります。専門業者による診断を受けて、適切な補修方法を選ぶことが重要です。
ヘアクラック(幅0.3mm未満)の補修方法は、外壁塗装による塗り替えが基本です。塗り替えの際に弾性塗料(ゴム弾性のある塗料)を使用することで、細かいひびを塗膜で覆い、防水機能を回復させます。弾性塗料はひびの動き(膨張・収縮)に追従するため、再びひびが入りにくいです。
構造クラック(幅0.3mm以上)の補修方法は、シーリング補修またはVカット補修が一般的です。シーリング補修は、ひびにシーリング材(コーキング剤)を充填して防水する方法です。Vカット補修は、ひびをV字型に削り取り、シーリング材を充填してから塗装する方法です。Vカット補修の方が密着性が高く、長持ちします。
貫通クラック(外壁材を貫通したひび)の場合は、外壁材の部分補修または全面張り替えが必要です。外壁材の劣化が著しい場合は、全面張り替えが最善策です。費用は大きくなりますが、根本的な解決になります。
不同沈下が原因のひびの場合は、地盤改良工事が必要な場合があります。地盤が不均一に沈んでいる場合、外壁を補修しても再びひびが入ります。地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事を行った上で外壁を補修します。
ひび割れ補修の費用と工期
ひびの補修費用は、ひびの種類・範囲・補修方法によって大きく異なります。以下は一般的な目安です。
ヘアクラックの補修(外壁塗装込み)は、一般的な2階建て戸建て住宅で80〜150万円程度です。構造クラックのシーリング補修(部分的)は、数万〜20万円程度です。Vカット補修は、シーリング補修より費用が高くなりますが、より長持ちします。外壁材の部分補修は、補修範囲によって10〜50万円程度です。外壁材の全面張り替えは、100〜300万円程度かかります。
工期は補修方法によって異なります。シーリング補修のみなら1〜3日、外壁塗装と合わせた補修なら7〜14日程度です。外壁材の張り替えは2〜4週間程度かかります。
ひびの補修は外壁塗装と同時に行うことでコストを抑えられます。外壁塗装の際に足場を設置するため、ひびの補修・コーキング打ち替え・屋根塗装なども同時に行うと足場代が1回で済みます。おうち工房では、外壁全体の状態を診断し、必要な補修をまとめてご提案します。